かくしごと(空色MIX)

webライターっぽい女のオタク気質ライフ。 ライブレポ、何かの感想、日常、思考整理。まずは素直な文章を。

【詳細レポ】初めて観たMr.Childrenはポップの化け物。3/18さいたまスーパーアリーナ【エレカシスピッツミスチル④】

昨日、ある検索結果に出てきた「ミチル」という単語を「ミスチル」に空目した。
もうダメかもしれない。
あの人のことなんて何とも思っていないよ?
と自分をごまかすことは…もう……。

 

というわけで、予想以上にとんでもなかった

ミスターチルドレンの個別レポを始めます!

※長いので適度に息抜きしながらお読みください。


あれからもう2週間経ってしまうわけですが
思い出せばいつでも、
楽園のようにきらめいた景色がそこにある。


【この記事から見てくださる方へ】
ミスチルばなしのプロローグはこちら!


ライブの日に書いた全体レポはこちら!

こちらは熱量重視のサラッとしたものです。


【簡単なあらすじ】
エレカシスピッツのファンクラブ会員である私
・10年前、雷雨で中止になったフェスでミスチルを観られなかった私
・そんな(?)エレカシスピッツミスチルが、きょ、競演!?奇跡!?
・え、と、当選!?ほんとうの奇跡!?!?
・3/18をひたすら楽しみに生き延びる私
・ライブ素晴らしすぎた…3バンド全てが最高…
ミスチルは実はあんまり得意じゃなかったけど、いやいや、素晴らしいわ
・なんというか近年、壮大すぎると思ってたけど…
・でも一度観ないといけないとも思っていたよ、このバンドのことは!矛盾ごめん!
・緊張でガチガチにしか思えない、ファン的に新鮮なトップバッター、スピッツのステージを堪能し
・次はいよいよ、初めてのミスターチルドレンのステージです!


【当日のメモが必死すぎる】
あああこれは、覚えていること全て記録したい!!と気持ちが昂り
転換の合間に書いたメモの一部がこちら。

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10〜15分間ほど、感情垂れ流しで必死。
記者か!と言われたが、真空パックのためにはこうするしかなかった。

このメモをもとに、しかしもう少し整理してレポをしてみます。


【セトリ】
※曲名を存じていないものもあり
音楽サイトのレポートを拝借しました。MCはたぶんここってとこを。

 

Everything (It’s you)
HANABI
innocent world
MC
太陽ギラギラ(エレカシカバー)
and I love you
here comes my love
himawari
MC
やさしさ(エレカシカバー)ワンフレーズ〜からの、名もなき詩

 


【登場から、もうそこはミスチルワールド】

ミスチルは化け物」

メモにいちばん最初に書いたフレーズが、これだったのですが。

登場から唯一無二の化け物感が漂っていた。
もちろん悪口ではありません。
ミスターチルドレン4人が登場するやいなや、もう、観客の盛り上がりが尋常じゃないのだもの。


「キャー!!!!!!」


ビートルズの来日かな(見たことはないけれど)?
登場時からただのワンマン状態である。
細身で洒落たデザインの黒いカーディガンに白いインナーを合わせた爽やかな桜井さんが、はにかんだような顔でマイクの前に立つ。
4年前のビバラで見たド派手な色合わせとは全く違う、シックで大人シンプルな出で立ち。
メンバー全員がおそらく合わせたであろうモノクロのコーデに身を包んでいた。
正装のようなものなのだろうか。
そういえば、私が体験したもう一つの伝説であるライブ…エレカシクロマニヨンズの福岡ツーマン時のエレカシも、いつもよりカッチリしたスタイルだったっけ。

エレカシだって、ヒロトマーシーの前では後輩というポジションなのだ。


ていうか、
わー、ほんとにミスチルが目の前にいる…

 

このときの私の感情は、ただただ、これに尽きた。

あの、90年代以降の邦楽界で最も成功を収めたバンドとも言えるのではないかという
生ける伝説、ミスターチルドレンが。
この時点で私はめちゃくちゃテンションが上がっていた。たぶんものすごく笑顔だった。
まあ、生で観たかったバンドを初めて観た瞬間は大体こういう顔をしているのだとは思うが
今回はそのいつもの体験を上回る、別の種類の興奮があったというか。

だってミスチルですからね。そりゃあね。

 

そして、事前に心の準備をした意味なんてなく
最初からクライマックスな勢い(?)で
私も誰でも知るであろう名曲がさっそく奏でられ始めた。

 

「世間知らずだった 少年時代から〜♪」

 

わああ!

 

「STAY」だー!!!!!!!!

※違います


【1曲目から「あの頃召喚」の魔法にかかる】

振り返るまで本当のタイトルを思い出せず、ずっと「STAY」と思っていた失態を晒しましたが
いや、あのね…曲は昔から知っているの、好きなの。
ただサビのSTAY〜♪が印象的すぎて…本当に失礼なことを……

そう、一応アウェイなはずの会場で彼らが最初に選んだ曲は、この会場にいた誰もが知ると言っても大げさではないであろう『Everything』だったのだ。
1曲目からもういわゆる「客席のボルテージは最高潮」になるしかなかった。
だってこの曲、私だって…特別なファンではなかった私だって、20年近く前の曲であり記憶であるはずなのに余裕で覚えている。


スタンド200レベル4列(ありがたいことに、めちゃめちゃ観やすい席でした…)から見渡すアリーナ席も、反対側のスタンドも、みんな高揚している。
みんながあの頃を反芻しているのでは?
と錯覚を起こすぐらいには
もう、ここはミスチルが作り上げた世界だった。

 

1曲目から、もう戻れない「あの頃」を現代に呼び戻す魔法を使うとは…さすがミスターチルドレンだぜ……


【アリーナがスタジアムになったイノセント・ワールド】

自分メモ引用。

 

イノセントワールドでアリーナが日産スタジアムに見えた
みんな手を左右にふって
全員ミスチルのファンになってた


アウェイなはずなのに当然のように曲を知ってる前提でコールアンドレスポンス期待してるとことか、おいおいって冷静に考えると思うけれど
ミスチル桜井さんならそれが許せる。仕方ないと思う。
スタジアムを支配するポップの化け物だから

 

この光景、思い出すと今でも瞳が潤んでしまうのですが
ミスチルは化け物」と最も思ったシーンがこの3曲目だったかもしれない。

Everythingで客席を一瞬でミスチルワールドへいざない、
ドラマを観ていなかった私すら知っている
「もう1回 もう1回」のフレーズが印象的な『HANABI(もちろん当然のようにコールアンドレスポンス仕様)』を演奏したその後に
間髪入れずに大・大・大名曲の前奏が聴こえてきたのだから。

 

♩〜♪♪♪♪♪♩〜〜〜

↑記号で出来る精一杯の雰囲気

 

ひいいい!!
これは!これは!!!


イノセントワールドじゃないかー!!!!!!

 

また、客席のボルテージも私のボルテージも最高潮になる。
これに興奮しない大人が果たしているのだろうか?と思ってしまうぐらいには「あまりに大ヒットしすぎたあの曲」が、2018年の今、2018年のミスターチルドレンによって披露され瞬く間にアリーナのボルテージは最高潮の更新を…

 

日本語がおかしくなるほどに今でも思い出すだけで高揚する選曲である。

 

で、ほんとうに自分でも驚いたのだけれど
メモの通り、
サビで客席が一斉に手を左右に振りだしたとき、さいたまスーパーアリーナ日産スタジアムに見えたのだ。
みんな手を左右に振って歌って、桜井さんは笑顔でスポットライトを浴びて歌って。
急に天井を感じない、空間が広くなった錯覚を覚えた。
あれ?私は今、どこに来ていたのだろう?
これは、このドラマチックな開放感は…まるで…
行ったことはないけれど(ないのか!)、スタジアムでしか味わえないそれではないのか!!??

 

15年以上いろいろなライブやフェスを体験しているが、未だかつてこんな感覚を味わったことはなかった。
おそらくあのとき、ほとんど全員がミスチルのファンになっていたと思う。
普段は何とも思っていないあの人もあの人も、きっとあの瞬間、小学生みたいに
「スッゲーや!」しか言えない人になっていたのではないか。
だって本当にすごかったのだもの、客席のミスチルワンマンライブ感……
エレカシファンがいちばん多いはずなのに、どういう現象なのだこれは。

 

これが、「誰もが知る、誰もが歌えるメガヒット曲を持つモンスターバンドの力」ってものなのか。

 

そして、その客席を観ながら歌い上げる桜井さんが、
またものすごく完ぺきな、これは参った!

と思えるほどのスターだったのだよ!!


ミスチルにアウェーなんてありません(本人の気持ちは別として)】

イノセント・ワールドで笑ってしまった瞬間は、桜井和寿が当然のように、水を飲むように自然に、
客席にミスチルファンとしての」コールアンドレスポンス的振る舞いを求めていたことだった。

サビで自分は歌わずマイクを向けたり、「ほらもっと歌ってー!」的なポーズをしながら屈託のない笑顔で客席を煽る。
客席のみんなはもうこの瞬間誰もがミスチルファンなわけであるから、完全にそれに応え、対応することができるのだが
やはりそれ、冷静に考えて相当な自信と実績がないとできないことだと思っていて。

 

長年観ているエレカシスピッツも、客席とのコミュニケーションの取り方がおそらく桜井さんより不器用なので
さあ歌ってー!聞こえないよ?もっともっとー!!
なんて素ぶりを目撃できたことは まだない。
おそらくこれからもないだろう。
それゆえに驚いたのもあるが
いや、桜井さんはそれでいいのだ。
その振る舞いの本当に自然なこと。

 

ミスチル桜井和寿なら許せる。仕方ないと思う。
その自信は相当の努力によって培われた枯れない折れない花だし
彼はアリーナを一瞬でスタジアムに変えるポップの化け物なのだから。


桜井和寿、天然の人たらしモテ男疑惑。】

「桜井さんに恋しそうになる、あぶない。」


当日のメモより。
いや、だってあの笑顔はあぶないだろ。

みんな好きになっちゃうよ。

実は登場してしばらくは、感動しつつも
ああちょっとやっぱりナルシストっぽい雰囲気だなあ…そういうとこはやはり苦手かもなあ…
なんてこっそり思っていたのだが
だんだん気づいた。

「ああ、あれ、素なのだな」と。

 

なんというか、歌い方、喋り方、客席とのコミュニケーション、笑顔、表現力
全てがモテそうな振る舞いなのに
そこに嘘がなさすぎて綺麗なんだ恐ろしいことに。
素で、モテる要素を兼ね備えている打算のない人なのだなと。
その素にまたイラっとする人もいるかもしれないけれど
仕方ない。もう、仕方がないんだよ。桜井さんアンチの方。仕方がないですよ、あれは。
アンチに近かった私が降参しましたよ。

あれは、現存するピュアネスなんだよ……

 

彼は誤解されやすいのだろう。
ナルっぽさも、全方位にモテる感じも、計算ではなく素。
ということは、前回のプロローグで書いたような「偽善ぽい雰囲気」だったり「愛と平和主義者」に見えていたのも
それはただの素顔で、本当の善意だったのではないか?

 

それなら仕方ない。←何様だ

 

妙に腑に落ちた。
誤解しててごめんだよ、桜井さん。

 

【MC集】

 

◾️冒頭の挨拶
イノセント・ワールドを歌い終え、いよいよ桜井和寿という化け物ボーカリストが本格的に喋り始めた。ざわざわ。

 


「(とても高いキーで)ミスターチルドレンでーす!!」
高音!?


エレファントカシマシ30周年おめでとうございまっす!!」
ハイテンション!!??


明るく気さくな桜井兄さん的な雰囲気をこの時点で醸し出している。

 

「今日は、エレファントカシマシのみなさんもきっと楽しみにしていたと思いますけど…今日は、今日はみなさん、お得ですよ(ニコッ)。こんなこと、なかなかない。」

 
お得ですよ。ニコッ。に客席は沸き、私も全力でうなずく。

 

「こんなこと、なっかなかない。最初で最後かも…
その発言をすかさずキャッチするオーディエンス。

 

\ えー!!!!! /

 

すると桜井さんは微笑みながらこうつぶやいた。


「…いや、エレファントカシマシさんから呼ばれたらまた話は変わりますけどっ。

 

この話し方、もうつかみはOKだわと思った。
好感の持てる気さくな話し方でしかなかった。
でもきちんと「招待された側」の空気も忘れていないというかね。
スピッツもそうだったのだけど、エレファントカシマシ、と正式名で口にするのがかわいいし敬意を感じる。
ちなみにエレカシも彼らのことを正式名で呼んでいたからね。
互いをリスペクト…!

 

◾️そんなスターは、ただのエレカシファンでした。

エレカシ、大っっ好きなんですよ!!」
本当に嬉しそうに語る桜井さん。
あ、この笑顔はほんとに好きなそれだわ。

 

「今日ミスチル初めて観るとか、エレカシしか観ない!って方も、いいです。…でも、ちょっとだけ、良かったら聞いてください。

 

低姿勢すぎる。あのミスチルが、俺ら前座なんで…的な謙虚さだなんて。エレカシ、すごくないか!?←失礼

さっきのワンマン状態は、ミュージシャンとしてのスイッチが入っていただけだったのかな。急に自虐的になられたよ。
そこから、アマチュア時代のオーディションの話が始まった。

 

ちなみに桜井さんの言葉にある「聞いてください」は、話を聞いてね、なのか 曲を聴いてね、なのか少し迷ったけれど

前後の文脈から「話を聞いて」のほうだと判断しています。

 

◾️エレカシミスチルソニーオーディション

「前身バンドの話です」

そう紹介しながら始まった、私の知らない昔の話。

検索すると結構出てくるから、ファンの方の間では有名な話なのだろう。


「86年にエレファントカシマシが大賞を獲ったソニーオーディション。僕らも88年に出場したんです。最終選考の会場は日本青年館!!

 

ここで私、勝手に「日本青年館かー!日本青年館といえば、私の中ではテニミュだわ!懐かしいなあ」とテニスの王子様ミュージカルに通い詰めていた日々を思い出すも、すぐ我に帰る。オタクな脱線。

 

桜井さん「その会場にいたバンドは、たとえばTHE BOOM!」
客席「おお〜」
桜井さん「あとは、すかんちとか!」
客席「おお〜」
リアクションが仕込みのようだけど、本当の反応ですよ。笑

 

そんな最終選考で残念ながらミスチルの前身バンドは落選してしまうも、ここで若き桜井和寿はある行動に出たらしい。

 

「納得がいかなくて、ソニーの人に電話をして理由を聞きました(笑)

 

…ここで私は、若かりしエレカシ宮本浩次青年において破壊力のある

「フラれた彼女に毎日のように電話して『俺のどこが悪かったんだ』と聞いていた」エピソードを思い出していた。
ミスチルファンの皆さんは初耳かもしれないけれど、当時のインタビューで自ら話しているのですよね。うん。
気になる方は調べてみてね。

 

この時代の連絡手段といえばほぼ電話しかないだろうから、何か聞きたければ必然的に電話にはなるのだろうけどね。

ただそれにしたって、

「納得がいかないことは電話で理由を聞く」
桜井和寿宮本浩次、まさかこんな思わぬところで共通点があったとは。

 

そして、そんな電話で白黒つけたい派の桜井和寿青年へ、ソニーの人が出した回答は
「個性がない」
なんとバッサリ。


確かに髪も立ててないし、服も派手じゃないし…と思い返す若き桜井和寿
でもそこでふと思った。
「あれ?でも派手じゃなくても入賞したバンドがいたような…?」


どうやらエレカシのシンプルな出で立ちを思い出し、不思議に思った模様。
「気になってエレカシのライブに行きました。明治大学でやっていたライブだったかな」

学祭か。あの時代のエレカシを学祭に呼ぶって、明治大学のロック性を垣間見た。

 

で、そこで見たエレファントカシマシのパフォーマンスに、とにかく衝撃を受けたらしい。


「派手な格好でも髪を立ててもいないけど、とにかく、すっごかった!カッコよかった!!

顔をくしゃくしゃにしながらスター桜井和寿は続ける。

 

「それからしばらく、エレカシばかり聴いてたんです。」


ここで客席拍手。
このシーンの桜井さんを脳内再生できる。少年の笑顔なの!
本当にファンなんだな、微笑ましいなあ!!
あのときエレカシファンの中で連帯感が生まれていたと思う。
スターが自分と同じ何かを好きって嬉しいよね。

 

そして次に歌う曲がエレカシのカバーであることが明かされ、客席はまたボルテージのステージを上げた。日本語がおかしい。いや日本語ですらないか。

 

◼️カバー曲に対する桜井さんの不安は杞憂

「あの、気を使うんで…」
笑いながら話し始める桜井和寿


「カバーをする曲がエレファントカシマシさんの本編にカブらないように、事前にマネージャーさんにお伺いを立てたんです(笑)。」


気遣いのスター。カブることを気にするなんて、カブりやすい有名曲を演奏するのかな?ドキドキ!


「そしたら…『なぜ、そんな地味な曲を!?多分本人たちも久しくライブで演奏していない…』と言われまして…(笑)」
ここで、あ、違いましたね。マニアックなほうですね。と悟る私。

きっとあれですね。学祭で衝撃を受けたあの頃のファン心理そのままの選曲ですね?

 

「歌います。熱心なエレファントカシマシファンの方は、ここはトイレ行くところです(笑)。←お茶目な微笑み」


自虐がすぎる!!
からの、『太陽ギラギラ』ですよ。
ガチだー!!!!!
なんか、負けた。と思った。
いや、何を言っているかという感じだが
正直、あの日のさいたまスーパーアリーナの客席で、現在日常的にめちゃくちゃ『太陽ギラギラ』を聴いているエレカシファンが、果たしてどのぐらいいるのか?と。
たとえば、カラオケで真っ先に歌うエレカシの曲にこの歌を選ぶ人がどのぐらいいるのか。


いやもちろん、いるとは思う!思うよ!
初期エレカシのほうが好きな方にとっては何ら不思議な選曲ではないはず。
ただ、特に最近ファンになった方、ライトな気持ちで数曲しか知らない段階でここに来た方もいるかもしれない。
そんな人たちにとっては、本当に何が何だか分からないお口ポカンな攻めた選曲だったのではないだろうか…?
なんて余計な心配をしてしまうぐらいには、
ミスチル、あなたたちガチだよ。最高じゃん。


と、ド迫力の『ミスチル版・太陽ギラギラ』を浴びながら

なんだか心地の良い敗北感に包まれていた。
このカバーがまた、本当に良かった。
桜井和寿の美声と声量、酔いしれ方(褒め言葉だ)、危うさ、
そして彼の世界観や才能を恐れず怯まず
対等に渡り合える唯一無二の存在であるメンバーたちの美演奏……
あの瞬間、あの曲はミスチルのものだった。

 

エレカシ最高ーッ!!!!」


マニアックなカバー後半で叫ぶ桜井和寿、最高か。
もちろん高音の叫びでした。

 

◼️桜井和寿のモチベーションの矛先と、かわいさの属性

最後の曲に入る前。
「あー、楽しい時間はほんとあっという間に……」
本当に名残惜しそうに話す桜井さん。
からの、出ました名言。

これは特にセリフそのまま覚えたかったので、メモの臨場感には自信がある(?)。

喋り方や空気もぜひ想像してみてください。

 

「今年に入ってからのモチベーション、ほぼ、この日なんで(ニコッ)!!」

 

私も全力で同意したのだけれど
言わせてほしい。
ここ、全力でかわいかったのだ。
なんだなんだなんなんだ??
桜井和寿はかわいいのか!?
ここに来て、かわいくもなってしまうんですか!?!?!?


ナルシストっぽさから、
素の壮大な優しさ、
圧倒的なスター性、
邦楽界を背負う化け物、
気さくな兄ちゃん、
ただのエレカシマニア………
そして、かわいい!?!?


一回のステージで一体いくつの顔を見せれば気が済むのだろうか。
これが、桜井和寿という化け物の底力なのかもしれない。

 

◼️エレカシマニア再び、そして、大名曲へ

「調子に乗って、もう一曲歌います」と、
初期エレカシの名曲とも言える『やさしさ』をアカペラで歌い始める。


しかし「いつもと同じ〜♪」から、
エレファントカシマシとなんちゃらに捧ぐ〜…的に曲をアレンジし始め、そのまま
名もなき詩』のジャジャーン♪の演奏へ入った。


いま書きながら興奮がよみがえり鳥肌が立った。鳥肌って本来の意味は感動とかそういうものではないらしいけれど、立つものは仕方がない。

泣いた。
というか、泣かせにきてるだろーこれはー!!

 

「『名もなき詩』を聴けたら絶対に泣く」


これは一緒に行った弟にも話していた。
ビバラでワンフレーズ聴けただけで泣いていたから、メンバーの演奏と共にフルで聴けたら、そりゃあね。
まあ、ずっと涙を流しながら観ていたわ。

 

この曲はミスターチルドレンのスタンスが苦手な頃でも、ずっと好きだった。
楽曲に罪はないと知っていた。

 

私情抜きで感情がふるえる。
好き嫌いではなく、良さが分かる。
うまく言えないけれど、本当の名曲や本当の「いいもの」って、そういうものなのかもしれない。

 

そんな名曲を披露し終えたミスターチルドレンは、満開の笑顔で客席に向かって名残惜しそうに挨拶をし
楽しさの余韻を残しながらステージを後にしたのでした。

 


レポ、長っ。
よっぽど多くの言葉で、記憶と記録を持って残しておきたかったのだと思います。

 


【メンバーのはなし】
最後にバンドメンバーの話をしたい。
が、正直に白状しますと
私はこのライブを観ている時点では桜井和寿以外のメンバーのお名前を全く知りませんでした。
むしろ、何ならお顔もあまり知りませんでした……(みんな似た雰囲気の統一されたバンドだと思っていた)。

本当にすみません。なので、ここからはwikiやファンの方のお話も交えながらお届けします……

 

ちなみに…エレカシスピッツも、ファンになる前はボーカルの宮本さんとマサムネしか知らなかった。
スピッツはなんとなく、全員ずっとほのぼの続けているような気がしていたが
エレカシに関しては印象がひどく、

「絶対にボーカルの人のワンマンで何回もメンバーが変わっているはずだ」と思っていたほどだ。
学生時代からメンバーがずーっと変わっていないと知ったときは本当に驚いた……。


【ギターの田原さん】

この方が…HEY! HEY! HEY! で浜ちゃんにイジられていた、浜ちゃんに似ている人か…!!
と見た瞬間静かに感動したものの、ていうか、え?カッコいいですよね。
普通に、いや普通じゃない、カッコいいですよね?
HEY×3 時代は、おもしろキャラとしてしか判別できていなかった…
ひそかにモニターに映るたびに「え?カッコいいな?」と動揺していました。
なぜ動揺するのだ。

 

【ベースの中川さん】
通称ナカケーさんというのね。
本当に申し訳ないのだけれど、こんなに渋くカッコいい方がミスターチルドレンにいらっしゃることを知らなかった。
なんかもう、演奏も渋いし骨太というか武士というか(??)。
Jポップ界を支配したバンドのはずが、実はこんなに渋いロックなメッセージ掲げてましたみたいな隠し味というか。
そして当たり前だけど演奏の安定感が素晴らしい…録音かと思っちゃうよね…

 

※いろいろ検索した結果、髪型遍歴がすごいのですね!現在の短髪がより渋く武士っぽいと把握しました。

 

【ドラムのJENさん】

そしてドラムの方!!
通称JENさん、覚えましたよ。
私、この方めっちゃ好きだ。
だってライブ後のメモの最後、これだもの。

 

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「ドラムの人が笑顔すぎて幸せになれた」

 

そう、とにかく笑顔が素晴らしかったんだよ!!!

ライブ中、モニターで抜かれるたびにさ
もう100パーセントはじけた笑顔!そして歌の口ずさみ!!
まるで七福神のような笑顔……(??)


本当に見ているだけで幸せになれたし、この方、ほんとに音楽、そしてミスターチルドレンが大好きなのだろうなと。

 

ああこの人がいればミスチルも安泰だろうな、と直感的に思ったのだが
SNSでそうつぶやいたところ、
ファンの方から突然「そうなんです!!!」的な熱い返信をいただいた。
どうやら私が感じたことは間違いではなかったようだ。
JENさんのこともっと掘り下げたくなりました。

 

続くバンドというのは一人だけじゃなくみんなが素晴らしいのだと、改めて思う。

そしてみんなに共通するのが
実年齢より明らかに若々しい!!
あの風貌から、自分の好きな音楽にきちんと向き合い楽しんできた人たちなのだと確信した。


代わりのいない4人で、やってきたのだなあ。

あの場所には、「代わりのいない4人たち」が3組もいたのだ。

 

思うに、エレカシスピッツミスチル
好きになるまではボーカル以外の名前を知らないぐらい、バンドメンバーの趣に個性を感じない人が多いかもしれない。
でもそれは、バンドとしての演奏に集中しすぎた結果、グループの音としてまとまりすぎて突出するものがないように見えるからなのかも。

 

これを書きながら、『SONGS』出演時のメンバーの発言を抜粋しているブログに出会った。
あー、やっぱり、彼らもこういうことだった。
確信がさらなる確信へ変わりました。
ミスチル「NHK SONGSスペシャル」でのインタビューで、ミスチルの思惑にハマっていることが分かった!? – 【現在cotoblog(https://cotoblog.jp/)に移行中】ミスチルブログ

 

過去のインタビューなどからも判断できるが、

エレカシのメンバーもスピッツのメンバーも、何より宮本浩次草野マサムネの作り上げる楽曲と世界が大好きだ。

きっと彼ら自身がバンドのいちばんのファンで、このバンドで演奏することを誇りに思っている。

きっと演奏の個性より、楽曲をより良くするための手段を考えるのだ。

 

ミスターチルドレンも、彼らと同じ、ただの音楽好きであり

自分たちのバンドが好きな人たちだったんだ。

 

「存続」と「音楽のクオリティ」。

両方の意味で、長く続くバンドの秘密。

秘密にしてはいないかもしれないけれど

メンバーにこの共通認識がある限り、バンドは続いていくのだろう。

 

この日は、そんな共通認識を20年以上に渡り具現化できる人たちが

少なくとも3組はいることが分かった貴重な日でもあったのだった。

 


【そして桜井さんについて追記】
レポの本編では言わなかったけれど
『here comes my love』か『himawari』で、曲中に急に華麗なステップを始めたよね?
私は二度見した。
あれっ?いまステッ…?ダンス……?脈絡?


あまりに自然でスルーしそうになったけど、これもどうやらミスチルライブ経験者の友人からすると「何を今更」な案件のようだった。

 

「ほら、フットサルで鍛えたステップがね…」

 

そこ!?笑
桜井和寿の顔はいくつもあるのだな。
次のステージではどんな桜井和寿、そしてどんなミスターチルドレンを見せてくれるのだろうか。
楽しみで仕方がない。

 

 

ん?
まるでまた当然観られるかのような終わり方だ。
ライブが終わっても、私は彼らの魔法にかかりっぱなしらしい。

 

実は、ミスターチルドレンのベストアルバムを
聴き出したら止まらない気がして、まだ聴いていないのです。
そもそも脳内でも再生できてしまうから。

ただ…

そろそろ観念して聴き出そうかと思います。

いや、だから何、この残存する斜めなスタンス。

降参はしているのだが、まだ少しあのパワーに「持っていかれる」のを恐れているのかな。

まあでも恐れることはない。

ここからまた私は新しい世界を知る、それだけのことだ。

「それだけ」という贅沢な扉を これからも開け続けていくだけだ。

 

 

この日のミスチルレポは以上です。

ふう、久しぶりに1万文字超えになりました。

最後まで見られた方はいらっしゃるだろうか。

本当にありがとうございました!

 

あ。

ベストアルバム以外でも、これは聴いてほしい!と思ったミスターチルドレンのアルバムがあれば、ぜひ教えてくださいね!

 

【2018/4/5追記】

観念して、配信限定ベスト2枚を購入しました。

配信限定ってなんで?5月9日までってなんで?危なかった…もっと商業的になっていいんだよ?

そして、朝から『CROSS ROAD』で涙がこぼれてしまいました。

全部聴き終わる頃まで何回涙が出るのか心配です。