かくしごと(空色MIX)

webライターっぽい女のオタク気質ライフ。 ライブレポ、何かの感想、日常、思考整理。まずは素直な文章を。

羽生結弦という努力家の芸術的スケーター

最近寝る前にどうしても北京エキシビの『春よ、来い』の動画をリピートしたくなり、

そうすると芋づる式に過去、2020年、2019年、2018年の春よ、来いや他プログラムの動画も再生してしまい寝不足なわけだが

圧倒的に今回のエキシビの滑りが美しくとても好みなんですよ。

 

NHK | 【実況なし】羽生結弦 エキシビション「春よ、来い」 | フィギュアスケート | 北京オリンピック - YouTube

これをリピートしている。

NHKの動画いいですね。実況なしで音楽との一体感も堪能できる。音と舞に集中。

清塚さんのピアノもちょっと良すぎて曲が始まるたびに感動するし、

照明もカメラワークも素晴らしく、現実世界で出来うる限りの芸術の集大成を見た気持ち。

これ、コンサートや映画でもなく、ガチなスポーツの祭典なんだぜ…


フィギュアは若い時期のほうが、と思われがちな気もするけれども

いやいや、なかなかどうして、この─すべての喜怒哀楽が込もっていたかのような情感あふれるスケーティング。

さまざまな感情が乗っていたのは想像にかたくなく、それが響いたのか?

人なのに人のできる領域を超えたような、なんだ?どう説明すればいいのか。

 

妖精。その形容も確かに彼にはよく使われるし(すごい)確かに違和感もない(すごい)けれども

尊いとかまるで妖精とか推ししか勝たんとか

そういう感じはまだかわいい言い方というか。

もうちょっと、そう、こわい。もはや凄みがありすぎて怖ささえ感じる。領域を超えている。

そうか、そういうときにようやく

「異次元」って言葉が出てくるのか。


今までの彼の演技の中でいちばん好きかもしれない。

ありがとう羽生選手。

 

Figure Skating - Gala Exhibition | Full Replay | #Beijing2022 - YouTube
これはオリンピック公式YouTube(日本のアカウントではない)。

エキシビ数時間分がまとめて観られるが、スクロールしてもしても「YUZU」への海外コメントばかりなのもさすがに驚愕した。

むしろ日本語のコメントを見つけられない。

そもそもサムネもだが、世界が日本人に熱狂している…改めてすごすぎる…

(YUZUの出番は何分頃からだよ、的なファンのコメント欄活用に「ありがとう」「あなた最高」的なテンション高い返信が英語やその他言語で溢れていて、オタクのやり取りも世界共通なのだなと感じた)

あとコメント欄の中にたびたび見つけたGOATという一文。

「ヤギ」に翻訳され、ほう…?と思っていたが史上最高的なスラングなんだね。ヤギの群れを見た2月後半。

 

フィギュアに詳しくはないから、ジャンプの種類とかジャッジについての考察はまだ自分の言葉では語れないけれども

ただ単純に、羽生選手の真摯な滑りは人の心を動かす。

一つ一つの動き、しぐさ、指先から足先から目線まで流れるようになめらか。

持って生まれた手足の長さもあるにしても、楽曲の世界観の解釈、ズレなく気持ちの良い音はめ、スケーティングの一部にすらなっているような衣装の扱い方、魅せ方。

全身から生まれるトータルの表現力が別格の美しさ。

そのうえ真摯。競技に対して誠実に向き合っている実直さ。

優雅さ美しさ、独自の世界観をストイックに追求するうえで「まず基本を丁寧に」が念頭にあるのだろう。

武器が王子的なルックスと華やかな滑りだけならフィギュアのファンに長く支持されることは難しいのかもと思う。

ファンのコメントを見ていると、ああ、彼は正統派で、まじめにひたむきにフィギュアスケートの世界を生きているのだなと

変な言い方かもしれないがそう感じた。

 

まだまだ滑りを見たいなあ。

芸術的なこの唯一無二のスケーティング、もしジャンプなしでも見続けたいと思うぐらい。

とはいえ彼はアスリートであり、また思考や発言は筋の通った力強い、負けず嫌いの、誤解を恐れず言うとちょっと煽りなのかなと思ってしまうほど漫画キャラクターのような印象なので(そのギャップが個人的に好き)、ジャンプがなくても素晴らしいと言うのが適切なのかは分からない。

だってあんなに綺麗なジャンプを跳べるのは、ジャンプが好きだからだものね。

 

メダルを獲得したチェンの安定感と紳士な振る舞いも素晴らしいし、鍵山くん宇野くん(日本からふたりってすごすぎないか)の個性と実力と努力に安心するし、ジェイソンブラウンのスケーティングも好きだし、そう、素晴らしい選手ばかりなんだよね。みんな唯一無二なのはもちろん。

そこにまだまだ彼もいてほしいと思ってしまう視聴者心理。

 

芸術的な美しさは天性のもの?

努力なしでは成立しないことを知っている。

10年前もとんでもない存在になってほしいと思っていたけれど、ごめん。

とんでもない、のスケールが間違っていた。

現実世界のほうが夢より大きかった。私の想像は足りなかった。

 

すごい人と同じ時代を生きているなと思う。

 

さて、また今日も春が来ることを願って動画を観てから寝るとしよう(深夜)。

 

【追記】

雑談系の日記ブログをひっそり作ってあるのですが、そこでも語ってしまいました。

ノンノのフィギュア特集なんなんだ(素敵)。

羽生選手のエキシビ、それからnon-noのフィギュア特集がやたらとガチ - 日なたのアイスクリーム