20220611 宮本浩次の人生があふれていた縦横無尽ツアー完結編
久々にライブ後すぐに書きたくなって。
(2日目もあるので曲のネタバレは控えめ)
なんだかまたとんでもないコンサートを目撃してしまったな。
大人だけど子どもみたいなお祭りだった、宮本さんのバースデー前夜祭こと縦横無尽ツアー完結編。
(友人の当たったチケットにあやかりまして行ってきました。いつもありがとう…!)
19:45終演後、思わずつぶやいた第一声は
「素晴らしい…」
ネタバレもなにも、これ以外にない。
今日はこれだけ言って終わりでもいいぐらい、いや、やっぱりもう少し語るけど、
見ている側がこれほど感無量ならば、ステージにいる本人たちはどれほどのあふれる想いがあるのだろうと 想像してしまう。
眠れるのかな。明日もあるから眠るんだろうけど。
今もちょっと、あの歌声と景色と華やかな演奏を思い出すと
ふわふわと酔ったような気持ちになる。
その景色の一員になれたことも、また記念。
今日いちばん心に残った言葉が、「ちょっと古い曲」と紹介したやさしいあの曲が始まる際に宮本さんがつぶやいた
「愛してるぜ!人生も、この場所も」。
君も、も付けていたっけな。
愛してるぜ、人生も。と言える50代、
なんて素敵なコンサートでなんて素敵な人生なんだ!
これまでの作品や葛藤も含めた日々を思うとより泣けてくる。
そして、本当にこの場所の景色が嬉しくて仕方がなかったのだろうな。
充実感あふれる、去り際のメンバーのきらっきらな笑顔がすべてを物語っていた。
宮本さんの心からの無邪気な笑顔とハグ。
あの笑顔はさ、めちゃくちゃ楽しさと手応えがないと出ないそれだから(ファン歴14年談)。
登場時と終演時で20歳ぐらい年齢が違うのかなと思うほど、歌うほどに若返る宮本浩次の不思議をまた体感しました。
あの笑顔の景色が観られるのはファンならではの特権だけれど、
1曲目のあの景色はステージに立つ人の特権だろうな。
選ばれたように花道を渡って、
真ん中で真っ暗な中で一筋のスポットライトを浴びて、
「ここが俺の生きる場所」と伸びやかに高らかに歌い上げて、目の前には無数の観客。
ぐるりと360度見回したとて、そこには味方しかいない。
背後には頼もしいメンバーと、ツアーを共にしたスタッフがいる。
これが、ここが、俺の場所。
そりゃあ込み上げてこないわけがないかもしれないけれど、
そこで本当に素直にめちゃくちゃ泣いてボロボロになってしまうあたり
本当に小さな子どもみたいな純粋さだよな、と、ほのぼのしてしまうよ宮本浩次。
そう、最初からボロボロに泣いていました彼。
おかしいと思ったんだよ、
あれ?始まったばかりなのに音程外れたな、珍しい。
あれ?また高音が出ていないかな、珍しい……
ん、いや待てよ、これは……
そこで客席からなにかを察したような拍手が、石が跳ねたあとの水面の様子みたいに次第に広がっていき
程なくしてみんなが気づいた。
泣いているから歌えないんだね。
そう、宮本浩次が音程を外すことなんてほとんど、滅多に、いや全然ないことだから
不自然に歌えていないときは、だいたい泣いているときなのだ。
宮本浩次は歌いながら考え、あるときは涙を流す。
14年ほどライブに行く中で、これまでも何回も彼が泣いている姿を現場で目撃している。
でも、それでも、1曲目からこんなにあまりに分かりやすく泣いているのは例がなかったと思う。
よっぽど素敵な光景と体験だったのだろうな。
そんな歌手人生、最高じゃないか。
あの満員の景色を見た瞬間、どんな想いが込み上げ駆け巡ったんだろう。
私のいた席はスタンドの南側前列だったので、開演前から素晴らしい景色がよーく見渡せたんだ。
ものすごい数の人の集団が、厳かに時を待つ。
声は発さずとも今日という日に期待を込めて、待ち侘びていたことが分かる。
なんというか、とても「礼儀正しい、質の良いロックファン」ばかり。
そんな愛すべき礼儀正しいファンたちが彼のお祝いに駆けつけたかのよう。
ファンになった14年前も再ブレイクなんて言われていたけれど、この規模を2日間埋めるのはバンドでも多分まだ少し難しかったと思う。
(さいたまスーパーアリーナが決まったときはなぜだかものすごく感慨深いと同時に、売り切れる…かな…?とお節介な気持ちにすらなった)
彼は今それを、ソロでやり切ろうとしている。
誕生日、56歳。
もうすぐアラ還と言える年齢でソロの動員を確実に更新しながら、新しい挑戦を続けている。
夢のある話だと思うし、この日本に素晴らしい歌手・宮本浩次がいることがもっともっと知れ渡ってほしいから まだまだ続けておくれよ。
日本に宮本浩次という素晴らしいソロアーティストを誕生させた。
それだけでも、と言うと語弊があるかもしれないが、それを広める目的だけでも
ソロをやる意味は確実にあると感じた。
その理由だけでも、「それは絶対に必要なのでやりましょう」と納得してしまう自分がいた。
もちろん実際にはそれだけの理由じゃないとは思いますよ。
でも、これは広めなければならない。
こんなに力のある、説得力のある、歌のうまい、全力で全身で「歌手」な人、いませんって。
そういえばステージ真ん中の丸いエリア、たまに紫色のビームのような、召喚魔法のような光が何本も差していたな。
あれは実は魔法陣の上で、宮本浩次という偉大な歌手をこの東京に召喚したという意味だったのかな。(※絶対にちがうけれど)
いや、今召喚された人ですよと、こういう完ぺきな歌手を作り上げたんですよと言われてもどこか納得してしまうような、理想形なんだよな。
こんなに音楽を愛し、歌と声と人に愛された人間味あふれる歌手がいますか?
42歳の宮本さんに出会って以降、ずっとエレカシの音楽とあの関係性が好きで
だからこそ?当初はソロ活動は複雑だった。
正直に言うと、ちゃんと自主的にソロを追ったのは去年からだと言ってもいい。作品は毎回チェックしてはいるけれども。
でも今は、歌手・宮本浩次をもっと自由に解き放つために必要な場所だったんだと耳や心で理解した。
あんなにカラフルな表現と言葉はこのソロツアーで得たものだ。
表現者としても、人間的にも進化している。
限界が見えていたわけじゃない、もちろんそんなはずはないけれども
いつからか、エレカシや宮本さんの描く世界は少しだけ想像がつくようになってしまった。特に歌詞。
新曲もアルバムも、根本的には同じことを言っているのだろうと、それがエレカシの良さなのだと思っていた。
でもソロではもっと自由で、紡ぐ言葉や表情に新しさを感じられるようになった(ついでに言うと、久しぶりの赤シャツなどの服装からも)。
明確に分けていると言われればそれまで。
それでも新しく色づいた、もうひとつの輝く場所を見つけた、幼なじみとはしゃぐ世界以外を見ている宮本浩次を見ることが、
なんか、いま、大人の働き方を知ったのだなと
改めて思った。
子どもだけど大人。大人だけど子ども。コナ○じゃないよ。
そんなバランスで彼はいま、とても調子が良いと思う。
逃げずに人生と時間と向き合った人こそ得られるご褒美。
この「いい」状態を経てまたバンドで音を鳴らしたらもっと面白い変化があるんだろうな。
そんな日が来ることも、たぶん本人たち含めて待ち遠しくなっている。
(そう、ここには書けていないけれどエレカシの新春武道館も行けました!エレカシとエレカシの宮本がそこにいて、泣きました。)
P.S. I Love Youの歌詞にもあるね。
「ゆこう 大人の本気で さあ 立ち上がろう」
大人の本気。大人が本気で楽しく充実した仕事をすると、こんな純粋な景色を味わえるんだな。
メンバー全員、とてもハードな47都道府県ツアーを完走した後とは思えない体力とクオリティに改めて驚かされた。
特に宮本浩次はアイドルのバースデーイベかと思うほどのフレッシュさ、さっきも書いたけれど歌うほどにどんどん顔や動きが若くなっていくんですよ。
赤シャツに着替えた頃からどんどんね、ほんとに。
ケーキが出てきたらどうしよう、また泣いちゃうねなんて思いながら。
「ちょっと古い曲なんだけど」とはにかんで演奏したやさしいあの曲をリリースしたのは葛藤も交えた30代後半。
あの頃、この代々木第一体育館のようなキャパで、笑顔でその曲を演奏する未来が見えていただろうか。
宮本浩次も、その曲をプロデュースした小林武史も 20年後にここにいる。
過去の葛藤も、未来にはすくわれる場合があるのだと教えてもらえた気がしたよ。
未来は生きてみなきゃあ分からない。もう少し、もう少しだけってさ。
やっぱり彼はいつだって人生を教えてくれる。
「出かけようぜ!できれば一緒に」とも言っていた気がする(やさしい曲の前の、別の曲で)。
好きだなあ、その台詞も。
そうか、一緒に行くのか。
ほんとに光の世界が俺とみんなの場所になったんだなあ。よかったなあ……って私は誰目線。
とにかくね、宮本さんの光の面が引き出された素晴らしいソロコンサート完結編でした。
明日行く方、期待していいよ。
そして宮本さん、誕生日おめでとう。
素敵な人たちに囲まれて、素敵な音楽と共に、最高の一日に、一年になりますように!
【一挙一動メモ ここから曲のネタバレ注意】
・序盤、花道ロードを歩きながら
「喋ること、大してなにも考えてないですけど」
潔すぎる
・(客席へ向かって)素晴らしい!
なんて親切な奴らなんだ!一生懸命聴いてくれて…
・なんて音楽を愛している奴らなんだ!
(別のタイミングでまた客席へ向かって)
・ロマンス始まる前に唇を触ったり流し目をしたり、役作りがバキバキでスクリーンを二度見してしまう私
・シャラララ〜♪は決して暴れる曲ではないのに、花道ロードのステージ側をゴロンゴロンローリングしながら歌う人がそこにいた
・ローリング宮本記念日 よくあの状態で歌えるぞ…
・愛してるぜ!人生も、この場所も。君も!
(あなたのやさしさをオレは何にたとえよう)
・ちょっと古い曲だけど改めて良い曲だと思ったような話もしていた
・雨の演出、真ん中は避けるように降っているのに豪快に出たり入ったりするものだから、チームの配慮も関係なくずぶ濡れになる宮本浩次
・タオルで顔を拭きながら雨のフェス後のようになっている姿も爽やかでヤンチャである
・今宵の〜で花道ロードを歩きながらギターをぼとりと落とし、スタッフさんが拾いにきたがアクシデントでそうせざるを得なかった模様
・ラストの演奏にギターを抱えるのはほぼ間に合わなかったが一生懸命やろうとしてくれていた
・ギター名越さんの紹介で宮本さんギターの声真似?活発
・名越さん笑っちゃってる気がするんですが
・キタダマキさんの紹介「キタダキタダキタダ!」活発
・「大人だけど子どもみたいで!」それ自分のことも含む!と多分いろんな方が思った
・クールでトリッキー、すごいんだぜ、どんな曲でもロックにしてしまう的に紹介していたと思う
・玉田豊夢さんに「年下だけど日本代表!」豊夢さんスティックを投げて手で和太鼓のように演奏するスタイルを披露
・豊夢さんかっこいい…100s好きとしてまた観られるのが嬉しい、こんなに立派になって…
・小林武史さんの紹介時「引率者のような…」遠足…?「尊敬する先輩」「文字通り見守っていてくれました」
・本当に小林武史さんの懐の深さと好奇心とスケジュール調整力に感謝、宮本浩次大好きの同志よありがとう…←私の心の声
・ちょっとだけハッピーバースデーの映像あった 可愛い
・アンコールで東京協奏曲、初めて聴けました。こんなに壮大で日常でセンチメンタルな東京の世界を彼らのフィルターを通して知れたことに感謝している。この都会の歌詞とメロディーを丁寧に歌い上げる宮本浩次は本当に、「歌手」なんだよ。櫻井さんのパートも全部歌っていました。
・出かけようぜ、できれば一緒に。
【おまけとグッズ】
本日の光の世界はこの場所でした。
撮ったばかりであろうツアーのフォトブック。
岡田貴之さんの撮る宮本浩次は最高なんです。
とんでもなくカッコよくてかわいいショットがあるので、ファンは無意識に買ってよし。
移動中や楽屋などのオフショ的なのは特にいいぞ!
なぜあんなにいい表情が撮れるのか。
終演後に限定キーホルダーを買おうとしたらなんと売り切れだったため、通常版を。こっちもかわいいね。
友人が買えた限定版と並べて撮らせてもらいました。
ちなみにツアー本編は山梨に行けているのでそちらも振り返って日記にまとめたいな。
巾着も買った。宮本シルエット刺繍?つきの白は終演後には売り切れていたので黒を。
これは口をキュッと絞る前。
結構大きいからサブバッグ代わりにもなりそう。
思ったより生地も厚くてしっかりしているし中にポケットもあるし
ロゴがアパレルブランドみたいでかわいいのも良い。これはいい買い物。
確実に欲しい方は開演前に並んで買うのがベストです。
ノートも買ったよ。かわいい!何書こうかな…
なかなか美容室に行けずデコ出し。
宮本さんもデコ出し多めの前髪長めスタイルだったので結果的に良かったです(?)。