【MotoGP】晴れでも雨でも私のヒーロー。バレンティーノ・ロッシについて語らせてほしい。
※前回の受賞連絡にたくさんの反応をいただき嬉しいです!ありがとうございます!
今回はモータースポーツに馴染みのない方にはピンと来ない日記かもしれない。
でも書かずにはいられないので。
ブログではライブや音楽の話が多めですが、実は他にもいくつか熱く語りたい趣味がある。
そのうちのひとつが、MotoGPという世界最高峰のロードレースを観戦すること(主にテレビですが、行けるときは日本GPに足を運ぶ)。
特に20年以上のキャリアを誇るバレンティーノ・ロッシというライダーが大好きで、というかロッシがいることがレース観戦の大きな動機になっていたりするのは否定できない。
もちろん他の選手も好きだけれど、ロッシはやっぱり私の中ではずっと特別なのだ。
ロッシを知らない方に少し補足すると、彼はこれまでのキャリアで9度の世界タイトルを獲得しているとんでもないイタリア人ライダーである。
バレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi, 1979年2月16日 - )は、イタリア、ウルビーノ出身のオートバイレーサー。ロードレース世界選手権参戦以来15年間で9回のワールドチャンピオンを獲得しており、「史上最強のライダー」との呼び声も高い。
ね。ウィキペディアさんもこう話しています。
現役ながら「生きる伝説」とまで表現されることかも多かったりする。
私は伝説になるのはまだ早い、もっとたくさんの伝説を残すと思っているのだけれどね!
ゼッケンナンバーは46。アイドル的に言うとイメージカラーは黄色である(とにかくモチーフに蛍光イエローが多い。好きな色らしい)。
自身の二面性を表している表現する月と太陽モチーフがグッズのデザインによく使用されている。
私もロッシの影響で飲み会の席の靴箱ナンバーなどでやたらと46を使用したがったり、月と太陽モチーフのアクセサリーや黄色の小物を揃えたがるふしがある。
速さはもちろん、マシンの開発能力にも優れていることからザ・ドクターという愛称もあったりする。
加えて恵まれた長い手足と端正な顔立ち、さらに陽気で人懐っこいキャラクターも相まって、どこの国でレースを開催しようがめちゃくちゃに高い人気を誇るスーパースターなのです。
どこのサーキットも、年間通してずっと黄色の旗やロッシのグッズを身につけた観客が相当な数を占めている。
彼の母国で開催されるイタリアGPなんて、ちょっと信じられないほど、90パーセント以上はロッシファンなのではないかというほど客席が黄色いファンで埋め尽くされる(当然、マナー云々の話もいろいろあるけれど)。
この現象が、彼があまりに勝ち続けた頃から考えてもおそらく15年は続いている。
ちょっとした異常事態とも言える話が現実に存在しているのだ。
ロッシは現在38歳。そう、無邪気なキャラクターの彼も今や全階級のレースを含めた最年長ライダーになった。
割とぶっちぎりの最年長であり、アナウンスでも「最年長」と連呼されることは珍しくないけれど
何よりすごいのは、その最年長ライダーがなんと未だにトップ争いに絡む活躍を見せていることである。
モータースポーツ好きな父の影響で、学生時代からなんとなくレースを観ていた。
そのときいつ観ても勝っているのがロッシという陽気でかわいらしいライダーだった。
なんていうかあまりにあっさり勝っていたものだから、熱く応援するほどの興味が持てなかったほどだ。
そんなあまりに勝ちすぎていた時代に、新たなチャレンジを模索したのか(チームとの折り合いがなんちゃらという話もあったようだが正確には分からないので割愛)当時勝つのはほぼ不可能ではないかとまで思われていたかもしれないヤマハに移籍した。
いろんな風潮に流され、いくらロッシでもしばらくは勝てないのかな…と感じていた人もきっといた時期だった。
しかし彼はそんな周囲のおせっかいな心配を物ともせず、なんと開幕戦でいきなり優勝してしまったのだ。
本当にすごいことだった。
まだそれほどファンではなかった私すら、「ロッシはすごい。ヤマハで勝利。」と当時のブログに残したことを覚えている。
そのあたりからかなあ。気がつけばロッシの結果が気になって、ロッシが勝つと嬉しくて、ロッシが負けると悔しいと感じるようになったのは。
連続チャンピオンを逃した年も、「もうない本当にない ロッシがチャンピオンじゃないMotoGPなんていやだ…」と、今から考えるとめちゃくちゃわがままで他ライダーやファンに配慮のない文章をブログに残していたぐらいだ。
(そのとき勝ったライダーは、今年事故で亡くなってしまったニッキー・ヘイデン。ロッシファンゆえ当時はモヤモヤしたけれど、どう考えてもいいやつなことが画面から滲み出ていることにだんだん気づき、ヘイデンもすっかり好きなライダーになりました。亡くなってしまったのが本当に悔やまれるし悲しいよ。もうライダーが亡くなるのは見たくない。みんな元気でいてくれ。)
若手の台頭もあり、現在は以前ほど簡単に勝利することが難しくなったのは否定できないけれど 38歳の今年も表彰台の常連であり、すばらしいレース運びで優勝を飾った週もある。
「もう歳だから」「終わった」なんて全然思えない、まだまだ活躍してくれる期待とワクワクした気持ちをくれるライダーなのである。
元々強くて才能のあるライダーだから…というのはもちろんあるだろうけど、スポーツ界でこの年齢までトップ争いのできる力を維持できるのは 他のすべてを犠牲にするほど壮絶な、相当な努力が背景にあるからなのは容易に想像がつく。
MotoGPは世界最高峰レースのため、いくら体力や気力があろうが活躍が見込まれないライダーはそんなに長居のできない世界。
40歳を過ぎてなおレースを続けている(続けられている)人は現在いないし、もちろん38歳でこの結果とモチベーションを維持し続けるライダーもいない。
ましてやロッシは既に数々の偉業を成し遂げている。
「一般的には」いつ引退をしても心残りはないだろうと思ってしまう記録を残している。
精神と体力を削ってその世界に留まり続けなくても、彼はいろいろな方面で一生安泰なのは周知の事実。
それでもその世界に居続けるのは、もちろん地位と名誉のためなんかじゃないのは私でさえも分かる。
スーパースターゆえにアンチの数だってきっと少なくはない。
でも、そんな人たちだってきっと、ロッシの打ち立てた記録と走りと情熱を否定することはできないのではないのかと思う。
なぜこんなにロッシのことをいきなり語りたくなったのかというと、今日はそのMotoGPの日本GP決勝が開催されていたのですよ。
今年は私は行けなかったのだが、これまでも何度も現地のツインリンクもてぎに足を運んで生でレースを体感している。
そして、その日本GPの決勝にて…ロッシが前年に続いて転倒リタイアしてしまったんですよ…(涙)!!
……私が行かなかった年に両方転倒するなんて…私が行かなきゃダメなんじゃないか…!?とおかしな誤解をしたくなるほどショックで、しかもレースを観る前にその結果を知ってしまったものだから(SNSに流れてきてしまった。油断していた)その後の録画を観るのがちょっと、いやだいぶつらかった。
最近ロッシは怪我にも泣かされていて、久々に骨折でレースを欠場する事態にも見舞われていた。
2戦欠場が濃厚というほどの状況だったらしいのに、なぜか1戦のみ欠場で復帰したという、天才、無茶しやがって…なドラマを持っていたのだが、ここでこんなドラマは…つらいよ…!!
としばらく凹んでいたのだが、もちろん転倒したからといってロッシにがっかりなんてしないし もう世代交代なのかもなあ…なんてことも(ファンだからなのかもしれないが)思わない。
もしかしたら「いつも強くないとロッシじゃない」「どんなときでも圧倒的に速いロッシが好きだった」なんて人も中にはわずかながらいるかもしれないけれど、私はどうやらそのタイプではないみたいだ。
ロッシは私のヒーローだけど、それはただ強くて偉大な記録を持っているから…というわけではない。
いいときもそうじゃないときもずっと応援したい人なんだ。
彼はバイクが、レースが本当に好きなのだと思う。
MotoGPライダー最年長と何年も言われ続けて、30代も残りわずか。
既に多くのことを成し遂げたのに、それでも彼は挑戦と走ることをやめない。
情熱が失われていないのは、単純に好きだからなのだろう。
走ること、そして勝つことが。
世代交代だの若手に道を譲れだのもう勝てないだの、何も知らない外野が好き勝手いろんなことを言っても笑顔で交わす。
あるいはその悪口を受けて立ち結果でねじ伏せる。
親しみやすいキャラクターを武器に、ロッシはしたたかに、そしてとてつもない見えない努力でトップに君臨し続けるのだ。
そりゃあ、ファンとしては勝って笑顔のロッシが見たい。
でも今日みたいに転倒してしまっても、最終的に気になるのはケガがないかとか改善のヒントは見つかったのかとかそういう話だったり、「モチベーションが切れてしまわないか」という心配だったりする。
勝っても勝たなくても、ロッシのレースが好きで魅了されてしまう。
ロッシが完ぺきなコンディションで走れるなら、それと引き替えに自分が少し苦手なことに挑戦しても構わないとさえ思う。
私が何をしたって何を願ったってもちろん結果は変わらないのだろうけど、気持ちの上で「ロッシが頑張っているから私も」と思わせてくれるふしぎな存在なのだ。
またレースに向けて全力を尽くすロッシが見たいし、見られるのは分かっている。
でも、いつかは彼がMotoGPから去る日が来るのも分かっている。
たぶん本人が「そう」決断するときがそのときなのだろう。
モチベーションは切れてほしくないけど、もしいつか切れたとしても失望なんてしない。
ただそれが少しでも先であればと願っているし、そこは負けん気の強いロッシさんのこと。
外野の心配なんて本当に意味がないんだと思わせてくれる「その後の華麗なロッシ」を何度も何度も見てきているから、まだまだ続きがあると思っている。
いいときもそうじゃないときも好きだ。
でも、完ぺきなコンディションとマシンで思いっきり走って晴れ晴れした笑顔のロッシが見られたら、私はまた嬉しすぎて泣くだろう。
ヒーローの生き方をずっと見続けていける幸せ。
応援する以外の選択肢がない。
ファンってそういうものだよね。
他のスポーツ選手でもドラマチックな人生を送っている人はたくさんいる。
でも、私は彼が描くドラマが特別好きみたいだ。
これからもそのドラマを泣いたり笑ったりしながら見続ける、数多くの観客のひとりでいさせてほしい。
来年の日本GPは絶対行くよ。
ロッシが今日の走りを懐かしんで笑えるぐらい楽しく走れますように!
【おまけ】
こっそり画像をいくつか。
2009年と2016年のカタルニアGPにて勝利したロッシ。ポーズが同じ…(涙)!
今年勝利したオランダGPでの最高の笑顔!!
この本当に嬉しそうな顔がまた見たい。
何度勝っても何度タイトルを獲っても、優勝の喜びは格別なのだね。
ロッシさんの見事なてへぺろ。
115勝しても無邪気に喜びまくる38歳のベテランライダーが私は大好きです。
とてもとても好きな写真。
今より少し若いロッシさんですね。なんという美形。
これでめちゃくちゃ速いとかどんな二次元だ。
ちなみに、漫画ワンピースのトラファルガー・ローというキャラクターは彼がモデルだとまことしやかに囁かれている。
噂が出始めた頃、ローを知らなかった私はネットで検索をした。
あ、これは似…せてますね…?黄色いシャツ着てる画像とか出てきたよ…?
さらにローの設定(?)が医者であることが分かりますます確信した。
そう、先述したようにロッシのニックネームはザ・ドクターなのだから。